EPA介護福祉士候補者が「特定技能1号」へ移行するには?

先日、久留米で開催されたインドネシアのイベントに参加しました。

会場にはヒジャブを被ったニコニコ笑顔の女性がたくさん。
その空間にいるだけで癒される時間でした。

介護施設で働くインドネシア人も、車いすに乗った利用者さんたちをサポートしながら参加されていました。
彼女たちのふるまいを見ていると、自分にはないホスピタリティを感じることが多いです。
私の小さな息子にも、優しく接してくれました。ありがとう・・・。

さて、介護職につく外国人にも様々な在留資格がありますが、本日は、EPAという特定活動ビザで在留し、介護福祉国家試験合格を目指す皆さんに向けて、ブログを書いてみます。

介護福祉士国家試験に不合格だった場合の在留資格

EPA(経済連携協定)に基づく「EPA介護福祉士候補者」として日本で介護の仕事を続けながら、介護福祉士国家試験を受験したものの、残念ながら合格できなかった場合があります。

そのような場合でも、一定の要件を満たせば、在留資格「特定技能1号」へ変更して、引き続き日本の介護施設で働くことができます。

今回は、EPA介護福祉士候補者が「特定技能1号」へ移行する場合のポイントについて、分かりやすく解説します。

EPA介護福祉士候補者とは?

EPA介護福祉士候補者は、インドネシア、フィリピン、ベトナムとの経済連携協定(EPA)に基づき、日本の介護施設で就労・研修を行いながら、介護福祉士国家試験の合格を目指す外国人です。

日本で一定期間、介護の仕事を経験しながら国家試験を目指す制度ですが、国家試験に合格できなかった場合、原則としてEPA介護福祉士候補者としての在留期間には限りがあります。

そこで、一定の要件を満たす方については、「特定技能1号」へ移行して、引き続き介護分野で働くことが認められています。

4年間、適切に就労・研修していれば試験が免除される

EPA介護福祉士候補者として入国し、4年間にわたって適切に就労・研修に従事した方については、特定技能1号への移行に必要となる技能水準・日本語能力水準を満たしているものとして扱われます。

そのため、通常の特定技能1号(介護分野)への移行で必要となる、

  • 介護技能評価試験
  • 日本語評価試験

などについて、一定の要件のもとで免除されます。

ただし、「4年間働いた」だけで自動的に対象になるわけではありません

EPA介護福祉士候補者として4年間在留していたことに加えて、直近の介護福祉士国家試験の結果などによって、一定の要件を満たしていることが確認されます。

具体的には、従来からの制度上、

  • 介護福祉士国家試験の合格基準点の5割以上の得点があること
  • すべての試験科目で得点があること

などが確認事項とされています。

したがって、国家試験に不合格だったからといって、すぐに「特定技能1号へ変更できない」と考える必要はありません。

試験結果を確認したうえで、特定技能1号への変更が可能かを検討することが重要です。

特定技能1号へ変更すると、さらに介護の仕事を続けられる

特定技能1号へ変更することで、EPA介護福祉士候補者としての在留期間が終了した後も、引き続き介護施設などで働くことが可能になります。

一般的な特定技能1号には通算在留期間の上限がありますが、介護分野については、現在、介護福祉士国家試験のパート合格制度に関連した通算在留期間の延長措置も設けられています。

例えば、5年目の国家試験で一定の条件を満たした場合には、通算在留期間の延長に関する措置の対象となる場合があります。

つまり、特定技能1号へ変更した後も、「介護福祉士国家試験に再挑戦する」という道が残されています。

まとめ

EPA介護福祉士候補者として日本で4年間、介護の仕事と研修に取り組んできた方は、介護福祉士国家試験に合格できなかった場合でも、一定の要件を満たせば「特定技能1号」へ移行できる可能性があります。

特定技能1号への移行時には、EPA介護福祉士候補者としての4年間の就労・研修実績が、技能・日本語能力の水準を満たすものとして評価され、試験が免除される制度があります。

また、特定技能1号へ移行した後も、介護福祉士国家試験に合格すれば、在留資格「介護」への変更という次のステップを目指すことができます。

「国家試験に落ちてしまったから、もう日本で働けない」とすぐに諦めるのではなく、まずは現在の在留状況、国家試験の結果、これまでの就労・研修状況などを確認することが大切です。

当事務所では、EPA介護福祉士候補者の方の在留資格変更をはじめ、介護分野で働く外国人の在留資格に関するご相談を承っています。

「特定技能1号へ変更できるか確認したい」
「現在の在留期限が近づいている」
「国家試験に不合格だったが、これからも日本で介護の仕事を続けたい」

という方は、お気軽にご相談ください。

※在留資格の変更が認められるかどうかは、個々の事情や提出書類等によって判断されます。上記は制度の概要であり、個別の許可を保証するものではありません。